2023/12/18 08:00
輸入事業において、顧客ニーズに寄り添う価格帯で商品を提供したいと事業者は常に試行錯誤しています。
当方も、今回のワインを輸入する際に、輸送費を出来るだけ抑えて皆様に提供したいと考えています。
さて、タイトルにもあります通り、今回のワインの輸入で海上コンテナ混載便が選択されなかった理由を完結に述べます。
コンテナ混載便(LCL) 特にアルコール類については、検査/盗難のリスクがあるため世界的に避けられる貨物です。 ワイン、ウォッカ、ビールの 99%は FCLまたは航空便で行われます。
その上、ネパールからインドのコルカタ港までの陸送コンテナ混載便(LTL)は今回の輸送量を考慮すると、2000ドル以上かかります。 カトマンズから航空便で送ると荷物の量を考えるとコンテナ混載便より安くなる場合もあります。 輸送コストは、量と距離に基づいて計算するのが最適です。
ワイナリーを始め、複数のフォワーダー(貨物利用運送事業者)に輸送の見積もりを行った結果、上記の回答を得ました。
なお、酒類の混載便は不可能ではありませんが、
・同業他社の輸入時にお願いして一緒に積載してもらう。
・フォワーダーや船会社に特別なコネクションがある。
・フランスやイタリアなど、ワインの生産が盛んな地域は、必然的にワインの輸出が多く行われている。
したがって、混載便のチャンスに恵まれている。
等の条件があるようです。
また、初回の輸入はリスクヘッジのため、少量に留めるのは輸入事業の鉄則です。
検疫所や税関等に、事前に資料を提供して相談をしていても、いざ本輸入を実行した際に、添加物の量が上限を僅かに上回っている事が発覚し、輸入不可の判断をされ、
・輸入元に送り返す。
・廃棄処分。
の2択を検疫所に迫られる場合も無いとは言い切れない。日本語の裏ラベルを税関の求める基準で現地工場で貼り付けしたにも関わらず、文字の大きさや、基準を満たせず再度貼り付けを迫られる。
上記のリスクは常に存在しており、万が一発生した場合、輸入者は多大な損失を背負うことになります。
私共は、そのような結果にならないよう、ワイナリーにリスクを再三伝えて、輸入時に必要な製造工程表や原材料表、食品検査機関の検査結果の提供を求め、検疫所に相談を何度も行いました。
税関には、日本語裏ラベル等の相談を何度も行い、基準を満たす事を確認の上ワイナリーに原本を提供しています。
リスクが0%と断言は出来ませんが、できる限り0%に近づけるよう、今日まで時間をかけ努力してきました。
ご理解頂き、是非とも応援頂きますと幸いです。